運動会 種目考
運動会の種目選びには、毎年頭を悩まされるものです。
今年は、中学年の競争競技が新しくなりました。
二人三脚。
昨年まではキャタピラーでした。
経験者である高学年の児童からは、惜しむ声も聞かれましたが、皆様はいかがでしたか。
息を合わせて走る姿が、楽しくもあり、微笑ましくもありました。
キャタピラーも面白い種目です。
スピーディーで迫力がありますよね。
上手な子になると回転が速くて、動きもダイナミック。
しかし、難点は……
顔が見えないことです。
それに、動きが激しすぎて段ボールが壊れやすいのも心配の種です。
数年前には、本番中に段ボールが破れてしまい、急遽予備の段ボールに交換したこともありました。
あの時の担任の足は速かった。
続いて、児童会たてわり種目が今年も新しくなりました。
児童会種目なので、毎年、6年生を中心とした児童の意見で、新しい物が考案されています。
今年は、大玉転がしでした。
たてわり種目を決める際に、大切にしていることは何か。
<大切なこと①>
それは、まず何と言っても、「全員が」楽しめること。
これが思いのほか難しいのです。
分担してしまえば簡単なのですが、低中高の児童が混ざって、楽しめて、なおかつ全力で取り組める。
これが難しい。
今回も、高学年が速すぎると、低学年の声は玉に触ることもできずに終わってしまいます。
そこで速すぎて玉に触れなくなったら、一度止まって待つことになりました。
全員が参加できるようにと6年生が、頭を悩ませルールを工夫しました。
<大切なこと②>
それは、練習を重ねることで「上達できる」種目であること。
ある程度の技があり、連携が必要であり、作戦を立てる余地があること。
ここに、運動会の取り組みを通して子どもたちを育てようとする、我々教師の意図が込められています。
苦労の甲斐もあり、大変楽しい種目にできあがりました。
しかしながら、保護者アンケートには、「低学年児童が見えなかった」との声も。
確かに見えませんね。これも改良の余地がありそうです。
また、「審判のジャッジが厳しかったのでは」との声も聞かれました。
「○組が厳しい」「○組は甘い」など。
しかしながら、そのようなことはありませんので、ご安心ください。
ジャッジの基準は統一されておりました。
審判役の教師も、練習の度に入念に打ち合わせて、「審判の練習」を重ねて参りました。
元はといえば、全員が参加できるようにとの願いから生まれたルールでした。
審判が目立ってしまったとすれば、それはルールに改善の余地があったということでしょう。
もっとのびのびプレーしながら、それでいて大きい子から小さい子まで、全員が活躍できる種目の工夫をしなければなりません。
やはり運動会の種目選びには、毎年頭を悩まされるものです。