児童作文

「5・6年生ならではの表現を」

 すみわたる青空にかかる厚い雲には最後の運動会という気合いと不安がかくれている。その下で、校旗・校名旗を持つ私たち六人を先頭に行進が始まった。むねを張り、軽快なリズムで歩く。こんな私には運動会特別日程中いろいろな思い・出来事があった。

 私たち6年生では運動会特別日程前から、自分の目標を決めていた。私は「過程を大切にする・自分の3つの役割になってよかったと思えるようにする」だった。二週間中◎と○だけだった。当然、当日は◎。二週間という過程を大切にし本番に活かすことができた。二週間で一番成長できたことは、声かけだろう。

 どう言ったらわかってもらえるのか、しっかり聞いてくれるのか工夫することが大切だと思った。並び方も、ただ教えるだけでは、覚えてもらえない。単純な考え方をリードしているとできなくなってしまった。本当に、自分の中では、学んだことが多かった。

 一番大切にしたのは表現だ。千手観音で手を合わせ、どきどきしたが目を閉じ深呼吸をして心を落ち着かせた。するとさっそく「夏疾風」がひびきわたった。青い空の下で、最初のうで立てをすると会場は拍手でつつまれとても気持ちがよく去年を思い出した。

 ピッと笛が鳴るたびに、自然と次の技が頭の中にうかんだ。順調に進んで背倒立をし指先を空につきあげると風がふきぬけ蒼空のような気持ちで次へいどむ。

 ついに心配だったバラバラのうで立てがスタートした。奇数・後半・全員。ピッと無事に終わり最後の隊形移動。ピーッと長めの笛がひびきわたった。ずっときんちょうや不安でしっかりと前を向けなかったが最後だけ、むねを張って前をむけた。

 この調子でフラッグに移る。すうっと風が空も応援してくれているようだった。気持ちをこめ今までの練習を6年生として発揮することができた。そのままテントに走ってゆくとみんなに拍手をしてもらって去年とはちがううれしさを味わえた。

 こうして終えた最後の運動会。心の中は、いろいろな色でそまった。最後までやりきったという輝きの黄色。すがすがしい水色。そして二週間でいろいろなことを学び成長できたうれしさの赤色。このたくさんの気持ちの色を、これからに活かしつなげてゆきたい。

(本校6年児童が書いた作文に写真を加え掲載しました。)

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